2014年1月29日水曜日

種類別・再生可能エネルギー累積導入量の推移(2013年10月末まで)

再生可能エネルギーの固定価格価格買取制度(FIT)が2012年7月から始まって1年以上が経ちました。最新(2013年10月末時点)の導入状況は下記の通り。

経済産業省:再生可能エネルギー発電設備の導入状況(平成25年10月末時点)
http://www.enecho.meti.go.jp/saiene/kaitori/dl/setsubi/201310setsubi.pdf

参考:再エネ固定価格買取制度の導入・認定状況(2013年10月末)

太陽光などの導入加速が話題になっていますが、では、日本全体での再生可能エネルギー設備容量はどのように推移しているのか?2013年10月末までの種類別累積導入量のグラフを作ってみました。

出典:
経済産業省・再エネ設備認定状況 
http://www.enecho.meti.go.jp/saiene/kaitori/


(画像クリックで大きく見られます)
*2012年12月の太陽光・バイオマスの導入量データは前月比マイナスとなっています。このため、これ以前のデータは参考値です。また、公表後修正されることがあるため、確定値ではありません。

FIT開始前の再生可能エネルギー発電設備は中小水力が約960万kWで1位。次いで住宅用太陽光約470万kW、風力260万kW、バイオマス230万kW。非住宅用(10kW以上)は約90万kWでした。

FIT開始後は、住宅用太陽光がほぼ一定のペースで増えています。2013年4月以降は非住宅用太陽光が勢いを増し、5月ごろには風力・バイオマスに並びました。住宅用太陽光との差も小さくなっており、2013年10月末時点の累積導入量は住宅用太陽光が約650万kW、非住宅用太陽光は約470万kWでその差は約180万kW。このペースで行けば今年度末(2014年3月末)には住宅用太陽光に追いつきそうです。

太陽光以外の再エネ設備ではまだあまり導入が進んでいませんが、風力が約7万kW、バイオマスが11.2万kWの増加となりました。少しずつですがバイオマスに動きが出てきています。



関連ページ

当コラム内
固定価格買取制度(FIT)、認定・導入状況
http://www.news.enestudy.com/search/label/%E5%9B%BA%E5%AE%9A%E4%BE%A1%E6%A0%BC%E8%B2%B7%E5%8F%96%E5%88%B6%E5%BA%A6%EF%BC%88FIT%EF%BC%89
再生可能エネルギー固定価格買取制度:価格決定のタイミング
http://www.news.enestudy.com/2013/07/blog-post_8.html

2014年1月14日火曜日

再エネ固定価格買取制度の導入・認定状況(2013年10月末)

2014年最初の更新です。

遅れていた再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)の導入・認定状況が経済産業省から公開されました。

経済産業省:再生可能エネルギー発電設備の導入状況を公表します(平成25年10月末時点)
http://www.enecho.meti.go.jp/saiene/kaitori/dl/setsubi/201310setsubi.pdf

今回は8~10月末までの3ヶ月分をまとめての公表です。


(クリックで大きく見られます)

このデータを元にグラフを更新しました。

種類別・再生可能エネルギー固定価格買い取り制度開始後の導入・認定量(2013年10月末時点)


(クリックで大きく見られます)

非住宅用太陽光の導入量が8~10月の3ヶ月間で約143万kWと大きく伸びました。バイオマスは3ヶ月で約1万kWの増加。固定価格買取制度開始からの導入量は約11万kWとなり、グラフ上にも現れるようになりました。

再生可能エネルギーの累積認定・導入量比較(2012年7月~2013年10月末)

(クリックで大きく見られます)

10月の認定量は約134万kWと9月の65万kWから倍増しました。うち約86%は非住宅用太陽光です。認定量と導入量の差はほとんど縮まっておらず、導入量は認定量の約22%。取りざたされていた認定取り消しはこの間も行われていないようです。

非住宅用太陽光(10kW以上)の単月認定・導入量推移(2012年7月~2013年10月末)

(クリックで大きく見られます)

4月以降、導入量、認定量ともに低迷していましたが、前述の通り10月に認定量が急増しました(とはいえ、ピークの2013年3月と比べると約15%)。導入量も10月単月で約57万kWと制度開始後最も高い値となっています。それでも導入量は認定量の約14%と非常に低い状態は変わっていません。

制度開始から1年以上が過ぎ、問題点を指摘する報道が増えてきています。

太陽光発電、悪質業者を排除…認定取り消し検討
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20140112-OYT1T00935.htm
固定価格買取制度の設備認定、400kW以上から土地確保状況の書類必要に
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20140111/326920/

制度の不備は早めに修正し、よりよい運用が行われることを願っています。


関連ページ
資源エネルギー庁 なっとく!再生可能エネルギー:固定価格買い取り制度
http://www.enecho.meti.go.jp/saiene/kaitori/index.html

当コラム内
固定価格買取制度(FIT)、認定・導入状況
http://www.news.enestudy.com/search/label/%E5%9B%BA%E5%AE%9A%E4%BE%A1%E6%A0%BC%E8%B2%B7%E5%8F%96%E5%88%B6%E5%BA%A6%EF%BC%88FIT%EF%BC%89

2013年12月4日水曜日

住宅の熱ロスを見える化(サーモカメラの画像)

住宅の熱ロスが分かるサーモカメラの画像のご紹介。


撮影、画像提供 トヨダヤスシ建築設計事務所 http://www.t-sakan.com/




戸の隙間から冷気が入っているのが分かります。



暖房便座はふたを開けると熱が逃げていってしまいます(白色が最も高温)。



煙突からも放熱。



画像左奥に空気集熱器のダクトがあります。サーモカメラの画像では熱が逃げていることが分かります。

このように画像で見ると、どこから冷気が入っているのか、熱が逃げているのかよく分かります。室内に冷たい空気が入らないよう、また、暖かい空気を逃がさないように隙間をふさぎ、断熱することが重要です。3回目となる節電の冬がやってきました。熱ロスを減らし、無理のない省エネ・節電をめざしましょう!


関連ページ
土壁の家専門設計 トヨダヤスシ建築設計事務所
http://www.t-sakan.com/
FLIR 建築物診断用赤外線サーモグラフィガイドブック
http://at.azbil.com/mt/product/pdf/Building_Guidebook_JP_ys.pdf


関連商品

2013年11月22日金曜日

再エネ固定価格買取制度の導入・認定状況(2013年7月末)

再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)の2013年7月末時点の導入・認定状況が経済産業省から公開されました。

経済産業省:再生可能エネルギー発電設備の導入状況を公表します(平成25年7月末時点)
http://www.enecho.meti.go.jp/saiene/kaitori/dl/setsubi/201307setsubi.pdf

前回(2013年6月末時点)での導入状況について、「発表数字の一部に技術的な問題による誤り」があったとして訂正されています。

「固定価格買取制度導入後(平成25 年度(4 月~6 月末)」の数値
太陽光(非住宅) (誤)141.6 万kW → (正)129.2 万kW
バイオマス (誤) 6.8 万kW → (正) 6.7 万kW
合計 (誤)189.7 万kW → (正)177.1 万kW

このコラムで記事にした6月末時点のグラフは訂正前のものですのでご注意ください。

さて、7月末時点のデータを元にグラフを更新しました。

種類別・再生可能エネルギー固定価格買い取り制度開始後の導入・認定量(2013年7月末時点)

(クリックで大きく見られます)

全認定容量2360.8万kWのうち、非住宅用太陽光(10kW以上)が2031.7万kW(86%、前月比+56.2万kW)で突出している状況は変わらず。固定価格買取制度開始後の再エネ導入量は408.6万kWです。

再生可能エネルギーの累積認定・導入量比較(2012年7月~)

(クリックで大きく見られます)

7月の認定量は69.3万kW。導入量は54.6万kW。認定量、導入量ともに3月以降ほぼ一定のペースで増えています。

非住宅用太陽光(10kW以上)の単月認定・導入量推移(2012年7月~)

(クリックで大きく見られます)

認定量の86%を占める非住宅用太陽光。7月の認定量は56.2万kWで4、5月と比べて増加しました。導入量は6月分が訂正されています。6月の導入量は33.1万kW、7月は39.9万kWです。導入量は認定量の約12%。認定量に比べ、導入量が大幅に低いという状況は変わりません。

経済産業省は認定を取得したものの、着工を意図的に遅らせるなど悪質なケースでは認定を取り消すとしています。

メガソーラー稼働12%…悪質なら認定取り消し
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20131118-OYT1T01609.htm

7月末時点の認定容量のデータでは、認定取り消しは行われたようには見えません。今後の動向に注目です。



関連ページ
資源エネルギー庁 なっとく!再生可能エネルギー:固定価格買い取り制度
http://www.enecho.meti.go.jp/saiene/kaitori/index.html

当コラム内
固定価格買取制度(FIT)、認定・導入状況
http://www.news.enestudy.com/search/label/%E5%9B%BA%E5%AE%9A%E4%BE%A1%E6%A0%BC%E8%B2%B7%E5%8F%96%E5%88%B6%E5%BA%A6%EF%BC%88FIT%EF%BC%89

2013年11月13日水曜日

エネルギーの価格 (灯油、都市ガス、プロパンガス、電気)

家庭用のエネルギーとしては、電気、ガス、灯油などがあります。それぞれに用途や価格は異なりますが、エネルギーの価格としてはどのくらいなのか計算してみます。

エネルギーの単位について(kWとkWh)」でも書きましたが、J(ジュール)、cal(カロリー)、電気に使われるkWh(キロワット時)などの単位はこれらは「エネルギー量」として、変換して比べることができます。

1cal=4.184J
W=J/s
Wh= W x h = J/s x 3600s = 3600J
1kWh=3.6MJ

ここでは発熱量の単位をMJで統一して比較します。

(ガス、電気などの料金は地域や会社・契約内容によって大きく異なります。今回は上の表の価格と仮定して計算しています)

1MJ当たりのエネルギー価格が最も高いのが電気の通常料金。ヒートポンプではない電気温水器や電気暖房機器を通常料金で使うということは他のエネルギー源と比較して割高に。灯油と電気の深夜料金はほぼ同等。

ただし、1のエネルギーで3の熱を得ることができるヒートポンプ(cop3)のエアコンや給湯器の場合、同じ熱量を得るのに1/3の価格で済むことになります。この場合、電気の深夜料金は際立って安い(保温等を考えない場合)。

参考
電気温水器とエコキュートの電気使用量
http://www.news.enestudy.com/2013/06/blog-post.html

繰り返しになりますが、電気・ガスなどの価格は地域等により大きく異なります。また、電気代の値上げなどのようにエネルギー状況により大きく変化することも。省エネと光熱費削減は必ずしも一致しないということも考慮する必要があります。



2013年10月10日木曜日

再エネ固定価格買取制度の導入・認定状況(2013年6月末)

2013年11月21日追記:経済産業省から2013年6月末の導入量が訂正されました。
再生可能エネルギー発電設備の導入状況を公表します(平成25年6月末時点)【11月18日差し替え】
http://www.meti.go.jp/press/2013/10/20131004003/20131004003.html

このページのグラフは訂正前の数値を使っていますのでご注意ください。
7月末時点のグラフはこちら→2013年7月末時点: 再エネ固定価格買取制度の導入・認定状況
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再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)の2013年6月末時点の導入・認定状況が経済産業省から公開されました。

経済産業省:再生可能エネルギー発電設備の導入状況を公表します(平成25年6月末時点)
http://www.enecho.meti.go.jp/saiene/kaitori/dl/setsubi/201306setsubi.pdf

このデータを元にグラフを更新しました。

前回(5月末時点)のグラフはこちら↓
http://www.news.enestudy.com/2013/08/20135.html

種類別・再生可能エネルギー固定価格買い取り制度開始後の導入・認定量(2013年6月末時点)

(クリックで大きく見られます)

全認定容量2291.5万kWのうち、非住宅用太陽光(10kW以上)が1975.5万kW(86%、前月比+38.5万kW)で突出しています。 これに対し、運転開始に至った設備(導入量)は212万kW(前月比+45.5万kW)で、認定量の約1割にすぎません。バイオマスの導入量は6月に3万kW増え、10.4万kWになりました。

再生可能エネルギーの累積認定・導入量比較(2012年7月~)

(クリックで大きく見られます)

6月の認定量は54.3万kW。3月の803万kWをピークに急減しました。また、導入量もペースは上がっていません。6月の導入量は61.7万kW。内訳は、住宅用太陽光13.1万kW、非住宅用太陽光45.5万kW、バイオマス3万kW、風力0.1万kWです。

非住宅用太陽光(10kW以上)の単月認定・導入量推移(2012年7月~)

(クリックで大きく見られます)

認定量の86%を占める非住宅用太陽光。3月までの認定ラッシュ以降、単月認定量は大幅ダウン。導入量も認定量に比べまだ非常に少ない状態です。今後導入量がどのように推移するか。注目です。


関連ページ
資源エネルギー庁 なっとく!再生可能エネルギー:固定価格買い取り制度
http://www.enecho.meti.go.jp/saiene/kaitori/index.html
再生可能エネルギー固定価格買い取り制度の導入・認定状況(2013年5月末)
http://www.news.enestudy.com/2013/08/20135.html
再生可能エネルギーの導入・認定状況(2013年2月末時点)
http://www.news.enestudy.com/2013/07/blog-post.html

リーガル固定価格:ついに来た経済産業省の「報告の徴収」
http://www.kankyo-business.jp/column/005839.php
2013年9月中旬に経済産業省から再生可能エネルギーの固定買取制度の設備認定取得者(400kW超)に一斉に「報告の徴収」が送付された。

2013年9月17日火曜日

エネルギーの単位について(kWとkWh)

原発の停止、再生可能エネルギーの拡大、電気料金値上げとエネルギー関連の報道が増えています。この中で、kW(キロワット)とkWh(キロワット時)が混乱している例が多く見受けられます。

熱や電力の単位としては、ガスや灯油に使われるJ(ジュール)、cal(カロリー)、電気に使われるkWh(キロワット時)があります。これらは「エネルギー量」として、単位を変換して比べることができます。

cal(カロリー)という単位は水1gの温度を1℃上げるために必要なエネルギーとして学校で習っていましたが、SI単位系では使われません。これはエネルギー量の単位であるJ(ジュール)に変換します。

1cal=4.184J

消費電力、発電などで使われるW(ワット)はJ(ジュール)を時間(秒)で割ったもの。瞬間的な出力となります。

W=J/s

瞬間値のW(ワット)に時間(h)をかけると積算値Wh(ワット時、ワットアワー)になります。Whは電力量の単位として使われています。電気料金明細書に記載されているのもWh。

W(ワット) x h(時間) = Wh(ワット時)

1時間(h)=3600秒(s)なので、1Wh=3600Jになります。接頭単位k(キロ)は1000という意味。

Wh= W x h = J/s x 3600s = 3600J
1kWh=3.6MJ

このW(ワット)とWh(ワット時)はニュースや新聞等でもよく混乱して報道されていますが、速度と距離の関係と考えると分かりやすいかと思います。
W(ワット)は瞬間値で速度(km/h)に相当。Wに時間をかけるとWxh=Wh(ワット時)で積算値の距離kmに相当します。

W x h = Wh
km/h x h = km

消費電力100Wの機器を5時間使用した場合の電気使用量は

100W x 5h = 500Wh

電気料金単価が24円/kWhの場合、上記の電気料金は

500Wh x 24円/kWh = 0.5kWh x 24円/kWh = 12円 

このように、電気料金や太陽光発電の買い取り金額はエネルギー量であるkWhにかかります。
また、アンペア契約の場合は、瞬間値である最大出力(W)によって基本料金が変わることになります。

W = V(ボルト) x A(アンペア)

10A契約の家庭で一度に使用できる消費電力Wは?

10A x 100V = 1000W

この1000Wを超えるとブレーカーが落ちてパチっと電気が止まってしまいます。このことからもW(ワット)が瞬間値ということがよく分かる瞬間です。