2015年9月29日火曜日

再生可能エネ:接続ない事業者は認定無効…経産省見直し案(太陽光の認定量と取消量)

経済産業省は25日、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)の見直し案を有識者会議に示した。国から発電設備の認定を受けたまま故意に発電しない「空押さえ」問題への対応が課題となってきたが、再エネ事業者が電力会社と接続契約を結ばなければ、国から受けている認定が無効となる仕組みを導入する。電力の買い取り価格も、長期的な価格設定を導入して、事業者が事業性を見通しやすくする。
2015年09月25日 毎日新聞http://mainichi.jp/select/news/20150926k0000m020068000c.html

固定価格買取制度(FIT)の制度見直しが進んでいます。特に非住宅用太陽光では認定を受けたものの稼動していない設備が多く存在し、より低コストな後発案件の参入や、太陽光以外の系統接続が阻害されている状況が生じています。


経産省:再生可能エネルギー導入促進関連制度改革小委員会(第2回)配布資料2よりhttp://www.meti.go.jp/committee/sougouenergy/kihonseisaku/saisei_kanou/pdf/002_02_00.pdf

経産省では未稼働案件に対して報告徴収・聴聞や失効期限付き認定などの対応を取ってきましたが、十分な成果は得られておらず制度の抜本改正に乗り出したようです。そこで、伊住宅用太陽光の認定容量と取り消し量の推計を行ってみました。

非住宅用太陽光 認定、導入、取り消し量の推移(推計)

(クリックで大きく見られます)
固定価格買取制度:情報公表用ウェブサイト 市町村別認定導入量データより、前月の認定量と当月の認定量の差を集計し、取り消し量と認定量を推計。

2015年5月末時点での非住宅用太陽光の総認定量は約8500万kWh、導入量1663万kWh、認定取り消し量は約620万kWh、未稼働率は約27%です。買取価格が変更になる年度末ごとの駆け込み大量認定がある一方、導入量はほぼ一定のペースで推移しています。認定取り消しも行われてはいますが認定量と比べると低い割合にとどまっています。


関連ページ
固定価格買取制度 導入状況公表ページ
http://www.fit.go.jp/statistics/public_sp.html
資源エネルギー庁 なっとく!再生可能エネルギー:固定価格買い取り制度
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/index.html

当コラム内
グラフ更新:FIT再エネ 導入・認定状況(2015年4月)
http://www.news.enestudy.com/2015/08/fit20154.html
再エネ固定価格買取制度 買取電力量、買取金額の推移(2015年1月まで)
http://www.news.enestudy.com/2015/05/20151.html
2015年度の再エネ賦課金は1.58円/kWhに決定
http://www.news.enestudy.com/2015/03/2015158kwh.html
固定価格買取制度:太陽光の認定取り消し増加は新規参入のチャンスにも
http://www.news.enestudy.com/2014/09/blog-post.html
2014年5月のFIT太陽光認定取り消し・廃止は33万kW以上に
http://www.news.enestudy.com/2014/09/20145fit33kw.html
再生可能エネルギー固定価格買い取り制度 非住宅用太陽光(10kW以上)の単月認定・導入量の推移(2014年4月末まで
http://www.news.enestudy.com/2014/08/1020144.html
固定価格買い取り制度・FIT
http://www.news.enestudy.com/search/label/%E5%9B%BA%E5%AE%9A%E4%BE%A1%E6%A0%BC%E8%B2%B7%E5%8F%96%E5%88%B6%E5%BA%A6%EF%BC%88FIT%EF%BC%8

2015年8月7日金曜日

グラフ更新:FIT再エネ 導入・認定状況(2015年4月)

再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)の2015年4月までの導入状況が公開されました。

固定価格買い取り制度 情報公表用ウェブサイト
http://www.fit.go.jp/statistics/public_sp.html

このデータを元に、再エネ導入・認定状況のグラフを更新します。

固定価格買取制度・認定導入量の推移

(クリックで大きく見られます)

認定量は3年連続で年度末の駆け込み増加が見られます。導入量はほぼ一定のペースで増加しています。2015年4月時点での認定量は8,760万kW、導入量は2,012万kW。運転開始率は約23%です。

種類別・再生可能エネルギーの導入・認定量(2015年4月)

(クリックで大きく見られます)

種類別の導入・認定量では、非住宅用太陽光の認定量が7,863万kWと際立って多くなっています。導入量も1622万kWで非住宅用太陽光が1位。ついで住宅用太陽光が319万kWで2位。太陽光以外の風力、水力、バイオマス、地熱の導入量は0~33万kWと低くなっています。

種類別・FIT再エネの累積導入量の推移

(クリックで大きく見られます)

種類別の累積導入量推移を見ると、太陽光(非住宅用・住宅用)のみ導入が進んでいる状況が分かります。特に非住宅用太陽光は導入が加速してきており、2015年4月単月の導入量は121万kWと過去最高になりました。非住宅用太陽光では運転開始前の認定量がまだ6,241万kWあることから今後も導入が進む見込みです。


関連ページ
固定価格買取制度 導入状況公表ページ
http://www.fit.go.jp/statistics/public_sp.html
資源エネルギー庁 なっとく!再生可能エネルギー:固定価格買い取り制度
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/index.html

当コラム内
再エネ固定価格買取制度 買取電力量、買取金額の推移(2015年1月まで)
http://www.news.enestudy.com/2015/05/20151.html
2015年度の再エネ賦課金は1.58円/kWhに決定
http://www.news.enestudy.com/2015/03/2015158kwh.html
固定価格買取制度:太陽光の認定取り消し増加は新規参入のチャンスにも
http://www.news.enestudy.com/2014/09/blog-post.html
2014年5月のFIT太陽光認定取り消し・廃止は33万kW以上に
http://www.news.enestudy.com/2014/09/20145fit33kw.html
再生可能エネルギー固定価格買い取り制度 非住宅用太陽光(10kW以上)の単月認定・導入量の推移(2014年4月末まで
http://www.news.enestudy.com/2014/08/1020144.html
固定価格買い取り制度・FIT
http://www.news.enestudy.com/search/label/%E5%9B%BA%E5%AE%9A%E4%BE%A1%E6%A0%BC%E8%B2%B7%E5%8F%96%E5%88%B6%E5%BA%A6%EF%BC%88FIT%EF%BC%8

2015年6月3日水曜日

関西電力の電気代再値上げについて


2015年6月1日から関西電力の電気代が再値上げされました。

関西電力 電気代の値上げについて
http://www.kepco.co.jp/home/ryoukin/s-ryoukin2015/setsumei/naiyou.html

家庭では平均値上げ率8.36%。値上げの方法としては、各料金単価に一律に2.03円/kWhの上乗せを行います。ただし、2015年6月1日から9月30日までの期間は0.91円/kWhを軽減し、1.12円/kWhの上乗せとなります。



また、一般料金である従量電力など3段階料金を採用している契約メニューでは、電気の使用量が少ない家庭の負担軽減のため、第1、第2料金の加算を1.99円/kWhと低く、第3料金を2.23円/kWhと高く設定しています。



今回の値上げでは、基本的に一律に2.03円/kWhを上乗せしているため、もともと単価が安いオール電化などの夜間料金は値上率が大きくなります。

はぴeタイムの値上げ内容
http://www.kepco.co.jp/home/ryoukin/s-ryoukin2015/setsumei/menu/hapie.html



夜間料金(ナイトタイム)は11.07円/kWhから13.10円/kWhと約18%の値上げです。2013年の値上げ前の夜間料金は8.19円/kWhでしたので2年間で約60%高くなったことになります。特に電気温水器を使っている家庭は夜間の電気使用量が大きく、電気料金への影響もその分大きくなります。エコキュートなど高効率温水器への更新をお勧めします。


関連ページ
関西電力 電気代の値上げについて(平成27年5月)
http://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2015/__icsFiles/afieldfile/2015/05/18/0518_1j_01.pdf
関西電力:電気料金の値上げについて(平成25年4月)
http://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2013/__icsFiles/afieldfile/2013/04/02/0402_1j_01_1.pdf

当コラム内
四国電力の電気料金単価の推移(従量電灯・夜間電力)
http://www.news.enestudy.com/2015/03/blog-post.html
電気温水器からエコキュートへの入れ替えによる節電効果
http://www.news.enestudy.com/2014/11/blog-post.html
電気温水器とエコキュートの電気使用量
http://www.news.enestudy.com/2013/06/blog-post.html
四国電力の値上げについて(通常料金とオール電化)
http://www.news.enestudy.com/2013/08/blog-post.html
電気代の上昇について(値上げ、燃料費調整、再エネ賦課金)
http://www.news.enestudy.com/2014/02/blog-post.html
エネルギーの価格 (灯油、都市ガス、プロパンガス、電気)
http://www.news.enestudy.com/2013/11/blog-post.html

2015年5月25日月曜日

再エネ固定価格買取制度 買取電力量、買取金額の推移
(2015年1月まで)

再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)の2015年1月までの導入状況が公開されました。

固定価格買い取り制度 情報公表用ウェブサイト
http://www.fit.go.jp/statistics/public_sp.html

この公開データの中のC表「買取電力量および買取金額の推移」を元にグラフを作ってみました。

C表 買取電力量および買取金額の推移(xlsファイル)
http://www.fit.go.jp/statistics/contents/C_kaitori201501.xls

固定価格買取制度・買取電力量の推移
FIT renewable power generation in Japan

(クリックで大きく見られます)

2014年3月ごろから買取電力量の伸びが大きくなっています。2015年1月の買取電力量は約24億kWh。うち、非住宅用太陽光が約10億kWhで42%を占めています。次に風力が約6.5億kWh(27%)、住宅用太陽光約3.5億kWh(15%)と続きます。前年同月(2014年1月)と比べ買取電力量は約1.5倍になりました。非住宅用太陽光の買取電力量は前年比約2.5倍と最も大きくなっています。

固定価格買取制度・買取金額の推移
FIT renewable power payment in Japan

(クリックで大きく見られます)

2015年1月の買取金額は約797億円。うち、非住宅用太陽光が約52%を占めており、買取電力量の42%よりも大きな割合となっています。続いて非住宅用太陽光の150億円(約19%)、風力144億円(18%)。風力発電は買取価格が税抜き22円/kWhと太陽光と比べ低く設定されている上、新規認定が少なくFIT開始前からの移行認定分が大部分を占めていることが買取金額が安い要因となっています。前年同月(2014年1月)と比べると買取金額は約1.6倍になりました。

これから春、夏に向かうとともに太陽光の発電量が大きくなり、買取電力量、買取金額ともに大きく増加することになります。2014年度の買取金額は1月までで8301億円となっており、年度末の3月末までには約1兆円に達する見込みです。


関連ページ
固定価格買取制度 導入状況公表ページ
http://www.fit.go.jp/statistics/public_sp.html
資源エネルギー庁 なっとく!再生可能エネルギー:固定価格買い取り制度
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/index.html

当コラム内
2015年度の再エネ賦課金は1.58円/kWhに決定
http://www.news.enestudy.com/2015/03/2015158kwh.html
固定価格買取制度:太陽光の認定取り消し増加は新規参入のチャンスにも
http://www.news.enestudy.com/2014/09/blog-post.html
2014年5月のFIT太陽光認定取り消し・廃止は33万kW以上に
http://www.news.enestudy.com/2014/09/20145fit33kw.html
再生可能エネルギー固定価格買い取り制度 非住宅用太陽光(10kW以上)の単月認定・導入量の推移(2014年4月末まで
http://www.news.enestudy.com/2014/08/1020144.html
固定価格買い取り制度・FIT
http://www.news.enestudy.com/search/label/%E5%9B%BA%E5%AE%9A%E4%BE%A1%E6%A0%BC%E8%B2%B7%E5%8F%96%E5%88%B6%E5%BA%A6%EF%BC%88FIT%EF%BC%8

2015年3月30日月曜日

2015年度の再エネ賦課金は1.58円/kWhに決定

再生可能エネルギーの固定価格買取制度における2015年度の賦課金単価が1.58円/kWhに決定しました。

経済産業省 再生可能エネルギーの平成 27 年度の買取価格・賦課金を決定しました。
http://www.meti.go.jp/press/2014/03/20150319002/20150319002.pdf

賦課金単価は2014年度の0.75円/kWhから2.1倍となりました。この賦課金は原則として全ての電力購入者の電気使用量に応じて電気代に上乗せされることになります。(電力多消費企業には減免あり)

賦課金の根拠は下記のとおり。


経済産業省 平成27年度調達価格・賦課金単価について
http://www.meti.go.jp/committee/sougouenergy/shoene_shinene/shin_ene/pdf/010_05_00.pdfより

前年度と比べ買取金額が9000億円から1兆8370億円と約2倍に増加しています。この原因としては「非住宅太陽光の導入量の拡大・稼働率の向上による買取電力量の増加• 26年度までに見込みを上回って導入が進んだことに伴う不足分」を挙げています。前年度(2014年度)の賦課金0.75円/kWhでは不足が1664億円発生しており、この分も2015年度に回収するということです。

また、販売電力量の想定は8670億kWhから8366億kWhへと約3.5%減少させています。賦課金単価は固定価格買取制度にかかる費用を販売電力量で割ったものなので、販売電力量が減ると賦課金単価が増えることになります。節電や自家発電などにより販売電力量が減少することも賦課金単価が上がる要因となっています。

前述したとおり、賦課金は電気使用量に応じて電気代に上乗せされます。電気料金単価が低いオール電化の夜間電力や業務・産業用電力では賦課金による電気代の上昇率が高くなってしまいます。夜間電力単価が10円/kWhとすると、賦課金で約15%の値上げ。電気を多く使う家庭・企業ほど影響は大きくなるので注意が必要です。


*製造業など一定の条件を満たす電力多消費事業者については減免制度もあります。

再エネ賦課金減免制度について
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/nintei_genmei.html



関連ページ
固定価格買取制度 導入状況公表ページ
http://www.fit.go.jp/statistics/public_sp.html
資源エネルギー庁 なっとく!再生可能エネルギー:固定価格買い取り制度
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/index.html

当コラム内
固定価格買取制度 非住宅用太陽光の認定量と取り消し量の推計
http://www.news.enestudy.com/2014/12/blog-post.html
再エネ固定価格買取制度(FIT)の認定・導入状況(2014年6月末時点)
http://www.news.enestudy.com/2014/10/fit20146.html
2014年5月のFIT太陽光認定取り消し・廃止は33万kW以上に
http://www.news.enestudy.com/2014/09/20145fit33kw.html
再生可能エネルギー固定価格買い取り制度 非住宅用太陽光(10kW以上)の単月認定・導入量の推移(2014年4月末まで
http://www.news.enestudy.com/2014/08/1020144.html
固定価格買い取り制度・FIT
http://www.news.enestudy.com/search/label/%E5%9B%BA%E5%AE%9A%E4%BE%A1%E6%A0%BC%E8%B2%B7%E5%8F%96%E5%88%B6%E5%BA%A6%EF%BC%88FIT%EF%BC%8

2015年3月19日木曜日

四国電力の電気料金単価の推移(従量電灯・夜間電力)

昨年も同様のことを書きましたが、今年も冬に電気代が上がったという話をよく聞きました。特にオール電化など電気温水器やエコキュートを使用している家庭で電気代が上昇しているようです。では、いったいどのくらい電気代は上がったのでしょうか?2005年から2015年にかけての四国電力の電気料金単価を調べてみました。

四国電力 電気料金単価の推移(従量電灯A各区分、夜間電力)

(消費税、燃料費調整単価、太陽光、再エネ賦課金を含む。画像クリックで大きく見られます)


四国電力では、2013年9月に電気料金が値上されましたが、それ以前から電気料金単価はじわじわと上昇しています。特にオール電化等の夜間料金は上昇率が大きくなっています。


四国電力 電気料金単価の比較(2005年、2015年3月)

(消費税、燃料費調整単価、太陽光、再エネ賦課金を含む。画像クリックで大きく見られます)

2005年3月の夜間料金は7.34円/kWh(燃料費調整単価、太陽光付加金、消費税込)でしたが、2015年3月には12.42円/kWhと10年で約1.69倍になりました。これは電気料金の改定で通常料金である従量電灯に比べて夜間料金の値上率が高く設定されたことに加え、燃料費調整単価や再エネ賦課金が昼夜に関係なく1kWhに対して上乗せされていることに起因しています。

これから約20年にわたり再エネ賦課金は上昇し続ける見込みです。20年後に電気料金はどのような価格になっているでしょうか?長期間のエネルギー価格や動向を推測することは困難ですが、少なくとも電力自由化で電気代が下がると楽観できる状況ではないと考えています。


関連ページ
関西電力 電気料金単価の推移 2005年との比較
http://www.news.enestudy.com/2015/10/2005.html
関西電力 電気料金単価の推移(従量電灯、夜間料金)
http://www.news.enestudy.com/2015/10/blog-post.html
四国電力の値上げについて(通常料金とオール電化)
http://www.news.enestudy.com/2013/08/blog-post.html
電気代の上昇について(値上げ、燃料費調整、再エネ賦課金)
http://www.news.enestudy.com/2014/02/blog-post.html
エネルギーの価格 (灯油、都市ガス、プロパンガス、電気)
http://www.news.enestudy.com/2013/11/blog-post.html
電気温水器とエコキュートの電気使用量
http://www.news.enestudy.com/2013/06/blog-post.html
電気温水器からエコキュートへの入れ替えによる節電効果
http://www.news.enestudy.com/2014/11/blog-post.html

2015年1月19日月曜日

エコキュートによる騒音問題について

エコキュートの音、健康被害に関与の「可能性高い」
消費者庁の消費者安全調査委員会(消費者事故調)は隣家に設置された家庭用ヒートポンプ給湯機「エコキュート」の発する低周波音で不眠や頭痛の症状が出たとする群馬県在住の夫妻の申し出に対して、「給湯機の運転音が申し出者の健康症状の発生に関与している可能性が高い」との報告書をまとめた。経済産業省などに対して、2014年12月19日に再発防止に向けた対策を求めた。
日経新聞2014年12月25日http://www.nikkei.com/article/DGXMZO81261880U4A221C1000000/

消費者庁から、エコキュートによる運転音・振動による健康被害の事故等原因調査報告書が公表されました。

消費者庁 家庭用ヒートポンプ給湯機から生じる運転音・振動により不眠等の健康症状が発生したとの申出事案事故等 原因調査報告書
概要 http://www.caa.go.jp/csic/action/pdf/2_houkoku_gaiyou.pdf
本文 http://www.caa.go.jp/csic/action/pdf/2_houkoku_honbun.pdf
意見 http://www.caa.go.jp/csic/action/pdf/2_iken.pdf

ヒートポンプ給湯器「エコキュート」は主にオール電化等の夜間の割安な電力でお湯を沸かすというもの。当コラムでも紹介しているように、従来型の電気温水器に比べ、約1/3の電気使用量と省エネ性能に優れています。その反面、ヒートポンプでお湯を沸かす過程で圧縮機、送風機から音が発生します。エアコンの室外機と原理は同じ。ただ、エコキュートは周りが静かな深夜に動作するため、騒音等の問題が発生する可能性がより大きくなります。

ヒートポンプ給湯器の概略図

報告書概要よりhttp://www.caa.go.jp/csic/action/pdf/2_houkoku_gaiyou.pdf

業界団体である日本冷凍空調工業会は騒音防止のための据付けガイドブックを発行しています。

日本冷凍空調工業会「騒音等防止を考えた家庭用ヒートポンプ給湯機の据付けガイドブック」
http://www.jraia.or.jp/download/e-book/Set_Gb/e-book_SetGB.pdf

上記ガイドブックでは、「隣接するご近所様の寝室の傍は避ける」とされていますが、消費者庁の報告書ではこのガイドブックの認知度は「電器店及び電気工事業者では約2割、工務店及びハウスメーカーでは約3割であり、普及が不十分である状況」となっています。

そのほか、報告書の要点は下記のとおり。

○ヒートポンプからの卓越周波数はいずれも20Hz以上の可聴域の低周波音。
○設置と健康症状の発生との間に時間的な関連が認められた。
○個人の気質(神経質等)との関連性は認められなかった。
○設置場所までの距離が健康症状の有無に対し有意であった。

せっかくの省エネ機器でも騒音被害をもたらしては意味をなしません。ご近所との関係が悪化する可能性もあります。据え付けガイドブックを活用し、隣家から極力距離を離して設置するようお願いいたします。


関連ページ
日本冷凍空調工業会  家庭用ヒートポンプ給湯機
http://www.jraia.or.jp/product/heatpump/index.html
「騒音等防止を考えた家庭用ヒートポンプ給湯機の据付けガイドブック」
http://www.jraia.or.jp/download/e-book/Set_Gb/e-book_SetGB.pdf

当コラム内
電気温水器からエコキュートへの入れ替えによる節電効果
http://www.news.enestudy.com/2014/11/blog-post.html
電気温水器とエコキュートの電気使用量
http://www.news.enestudy.com/2013/06/blog-post.html
四国電力の値上げについて(通常料金とオール電化)
http://www.news.enestudy.com/2013/08/blog-post.html
電気代の上昇について(値上げ、燃料費調整、再エネ賦課金)
http://www.news.enestudy.com/2014/02/blog-post.html
エネルギーの価格 (灯油、都市ガス、プロパンガス、電気)
http://www.news.enestudy.com/2013/11/blog-post.html