2014年2月13日木曜日

電気代の上昇について(値上げ、燃料費調整、再エネ賦課金)

冬になり、電気代が上がったという話をよく聞くようになりました。そのほとんどはオール電化の家庭から。電気代値上げが実施された地域では、オール電化(特に夜間)の値上げ率が高く設定されたため、気温・水温が下がりお湯の需要が増える冬場はエコキュート、電気温水器の電気使用量が増え、その分電気代が上がることになります。

四国電力・新旧電気料金比較 単位(円)


ただし、電気代が上がった原因は電気代の値上げだけではありません。案外見逃されていますが、燃料費調整単価と再生可能エネルギー賦課金も関係しています。

燃料費調整単価とは、原油・石炭等の火力発電の燃料費が変動した場合、自動的に電気料金を調整するしくみ。各燃料の貿易統計価格にもとづき、毎月単価が調整されます。この単価は各電力会社で異なりますが、しくみは同じです。

燃料費調整制度の概要(四国電力)
http://www.yonden.co.jp/ryoukin/calcul_pay/nencho_seido01.html

四国電力では、2013年1月の燃料費調整単価は従量供給で-0.12円/kWh。これが2014年1月には0.69円/kWhになりました。その差は0.81円/kWh。この単価が電気使用量に応じて上乗せされることになります。

燃料費調整単価表(四国電力)
http://www.yonden.co.jp/ryoukin/calcul_pay/nencho_tanka/index.html

また、再エネ賦課金というのもあります。固定価格買取制度(旧制度では太陽光余剰買取制度)は電気使用者が負担することで割高な再生可能エネルギーの普及を促進させようという制度。この制度にかかる費用も電気代は上乗せされています。

再エネ賦課金とは
http://www.enecho.meti.go.jp/saiene/kaitori/surcharge.html

2012年7月から再生可能エネルギーの固定価格買取制度が開始し、2012年度、2013年度は制度移行期で再生可能エネルギー賦課金、太陽光発電促進付加金と2つの賦課金がかかっています(今後1本化される予定)。四国電力の場合、この2つの付加金で2012年度は0.35円/kWhでしたが2013年度は0.43円/kWhと前年度に比べ0.08円/kWhの上昇となっています。



燃料費調整単価と再エネ賦課金は昼、夜に関係なく、電気使用量のkWhに対して上乗せされます。このため、単価が安い深夜電力の値上げ率は大きくなることになります。四国電力の場合、燃料費調整単価と再エネ賦課金の合計で前年より0.89円/kWhの上昇となりました。電気代の値上げと合わせると、夜間電力では前年に比べ約31%もの大幅値上げとなっています。

前述したように、冬は電気温水器、エコキュートによる電気使用量が増加するためさらに負担が大きくなります。1月分の請求で電気代が上がったことにびっくりしたという方も多かったようです。

燃料費調整単価と再エネ賦課金は電気料金値上げを行っていない電力会社でも上昇しています。特に電気使用量が大きい電気温水器を使用している家庭では影響が大きくなります。早めにエコキュートなど省エネ型の給湯器へ換えることをお勧めします。



関連ページ
電気温水器とエコキュートの電気使用量
http://www.news.enestudy.com/2013/06/blog-post.html
四国電力の値上げについて(通常料金とオール電化)
http://www.news.enestudy.com/2013/08/blog-post.html

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