2016年10月15日土曜日

電力会社別 需要電力量ランキング(2016年6月)

2016年4月の電力自由化から約半年が経ちました。
新たに多くの企業が電力事業に参入していますが、販売実績はどうなっているのでしょうか?
資源エネルギー庁の電力調査統計のデータから2016年6月の需要電力量をグラフにしてみました。

資源エネルギー庁 電力調査統計 3-(1) 電力需要実績
http://www.enecho.meti.go.jp/statistics/electric_power/ep002/results.html

電力事業者別 需要電力量ランキング(2016年6月)

低圧に特定需要、離島供給を含む。
(クリックで大きく見られます)

2016年6月の需要電力量トップ30のグラフです。1位は東京電力(東京電力エナジーパートナー)の約188億kWhで2位以下を大きく突き放しています。2位の中部電力は約94億kWh、3位関西電力 約92億kWhでほぼ同等。4位以下は九州電力、東北電力、中国電力と続きます。新電力ではエネットが約10億kWhで10位にランクイン。11位の沖縄電力(約6.7億kWh)よりも上位となっています。12位 F-powerは約6.3億kWhで沖縄電力とならんできています。

2016年6月の需要電力量に占める新電力の割合は7.1%。300以上の新電力が設立されていますが、そのほとんどは需要が非常に小さい状態です。以前から自由化されていた高圧、特別高圧需要の新電力の割合も9.69%と大きくありません。新電力各社にとっては大手電力会社、特に東京電力の巨大需要を取り込むことができるかが今後の鍵となりそうです。


関連ページ
資源エネルギー庁 電力調査統計
http://www.enecho.meti.go.jp/statistics/electric_power/ep002/results.html

当コラム
電力自由化:オール電化家庭は電力切り替えに注意!
http://www.news.enestudy.com/2016/04/blog-post.html
電力自由化とオール電化 東京電力 新旧オール電化向けプラン比較
http://www.news.enestudy.com/2016/01/blog-post_13.html
東京電力の家庭向け新料金プラン スマート契約について
http://www.news.enestudy.com/2016/01/blog-post.html
電力自由化 四国電力の新料金プラン
http://www.news.enestudy.com/2016/01/blog-post_15.html
四国電力 電気料金単価の推移(2016年5月まで)
http://www.news.enestudy.com/2016/04/20165_12.html
関西電力 電気料金単価の推移2016年5月まで(従量電灯、夜間料金)
http://www.news.enestudy.com/2016/04/20165.html

2016年9月12日月曜日

FIT固定価格買取制度・買取電力量の推移
~2015年度のFIT再エネ率は約4.6%に~

固定価格買取制度(FIT)の統計データより年度別の買取電力量のグラフを作ってみました。

固定価格買い取り制度 情報公表用ウェブサイト
http://www.fit.go.jp/statistics/public_sp.html

再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)買取電力量の推移(年度計)
Japan's FIT Renewable Electric Energy power




2012年7月のFIT開始以降、買取電力量は増加を続け、2015年度のFIT総買取電力量は約432億kWhになりました。うち、非住宅用太陽光が約57%を占めています。

経済産業省の電力調査統計によりますと、2015年度の日本の電力総需要は企業等の自家発電自家消費を含めて約9490億kWhでした。

経済産業省 電力調査統計過去のデータ
http://www.enecho.meti.go.jp/statistics/electric_power/ep002/results_archive.html

このデータから計算すると、2015年度の総電力需要に占めるFIT再エネの割合は約4.6%となります。太陽光を中心にFITの設備導入は続いていることから、今後も電力の再エネ率は上昇すると見込まれます。


関連ページ
固定価格買取制度 導入状況公表ページ
http://www.fit.go.jp/statistics/public_sp.html
資源エネルギー庁 なっとく!再生可能エネルギー:固定価格買い取り制度
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/index.html
経済産業省 資源エネルギー庁 電力調査統計過去のデータ
http://www.enecho.meti.go.jp/statistics/electric_power/ep002/results_archive.html


当コラム内
再エネ固定価格買取制度:FIT法の一部改正。4月からFIT制度が変わります。
http://www.news.enestudy.com/2016/06/blog-post.html
2016年度のFIT再エネ賦課金は2.25円/kWhに決定
FIT 種類別再エネ買取電力量の推移(2015年12月まで)
http://www.news.enestudy.com/2016/05/fit-201512.html
http://www.news.enestudy.com/2016/03/2016fit225kwh.html
再エネ固定価格買取制度 発電種別・買取金額の推移(2015年10月まで)
http://www.news.enestudy.com/2016/03/fit201510.html
9月のFIT非住宅用太陽光の単月認定量はマイナス200万kWに
http://www.news.enestudy.com/2016/01/9fit200kw.html
FIT非住宅用太陽光の認定量と取り消し量の推計(2015年7月末まで)
http://www.news.enestudy.com/2015/11/fit20157.html
再生可能エネ:接続ない事業者は認定無効…経産省見直し案(太陽光の認定量と取消量)
http://www.news.enestudy.com/2015/09/blog-post.html
グラフ更新:FIT再エネ 導入・認定状況(2015年4月)
http://www.news.enestudy.com/2015/08/fit20154.html
固定価格買取制度:太陽光の認定取り消し増加は新規参入のチャンスにも
http://www.news.enestudy.com/2014/09/blog-post.html

固定価格買い取り制度・FIT
http://www.news.enestudy.com/search/label/%E5%9B%BA%E5%AE%9A%E4%BE%A1%E6%A0%BC%E8%B2%B7%E5%8F%96%E5%88%B6%E5%BA%A6%EF%BC%88FIT%EF%BC%8

2016年9月5日月曜日

日本国内向け太陽光モジュール出荷量の推移

久しぶりの更新です。

日本太陽光協会(JPEA)から太陽電池出荷量の統計が公開されています。

太陽光発電協会 太陽電池の出荷統計
http://www.jpea.gr.jp/document/figure/index.html

このデータを元に、日本の太陽光モジュールの出荷量の推移グラフを作ってみました。

日本国内向け太陽光モジュール出荷量(年度計)


2010年度から2015年度までの出荷量計のグラフです。2011年度までは住宅用の出荷が8割以上を占めていましたが、固定価格買取制度(FIT)が開始した2012年度からは非住宅用が逆転しました。出荷量全体でも2012年度から大幅増となり、2014年度は約9.2GWに達しましたが2015年度は前年度比約23%の減少の7.1GWとなっています。

用途別 日本国内向け太陽光モジュール出荷量の推移(四半期)


住宅用、非住宅用の用途別出荷量の推移を見ると、2012年度第3四半期から非住宅用の出荷量が急激に伸びたことが分かります。非住宅用では年度末となる第4四半期に出荷量が増加し、第1四半期には減少するという傾向にありますが、2014年度の第4四半期をピークに2015年度からは前年同期比減少を続けています。

住宅用では2013年度第4四半期をピークに減少しています。これは住宅用太陽光への国の補助金が2013年度までで打ち切りになったことが影響しているようです。


関連ページ
太陽光発電協会
http://www.jpea.gr.jp/
固定価格買取制度 導入状況公表ページ
http://www.fit.go.jp/statistics/public_sp.html
資源エネルギー庁 なっとく!再生可能エネルギー:固定価格買い取り制度
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/index.html

当コラム内
2016年度のFIT再エネ賦課金は2.25円/kWhに決定
http://www.news.enestudy.com/2016/03/2016fit225kwh.html
再エネ固定価格買取制度 発電種別・買取金額の推移(2015年10月まで)
http://www.news.enestudy.com/2016/03/fit201510.html
9月のFIT非住宅用太陽光の単月認定量はマイナス200万kWに
http://www.news.enestudy.com/2016/01/9fit200kw.html
FIT非住宅用太陽光の認定量と取り消し量の推計(2015年7月末まで)
http://www.news.enestudy.com/2015/11/fit20157.html
再生可能エネ:接続ない事業者は認定無効…経産省見直し案(太陽光の認定量と取消量)
http://www.news.enestudy.com/2015/09/blog-post.html
グラフ更新:FIT再エネ 導入・認定状況(2015年4月)
http://www.news.enestudy.com/2015/08/fit20154.html
固定価格買取制度:太陽光の認定取り消し増加は新規参入のチャンスにも
http://www.news.enestudy.com/2014/09/blog-post.html

固定価格買い取り制度・FIT
http://www.news.enestudy.com/search/label/%E5%9B%BA%E5%AE%9A%E4%BE%A1%E6%A0%BC%E8%B2%B7%E5%8F%96%E5%88%B6%E5%BA%A6%EF%BC%88FIT%EF%BC%8

2016年7月4日月曜日

小型風力発電への投資について

固定価格買取制度(FIT)は高い買取価格と一括償却などの税金対策として太陽光発電への投資がブームとなりました。しかし、太陽光の買取価格は年々下がり、発電抑制、分割禁止、グリーン投資減税の対象除外など太陽光への投資は下火となってきています。これに伴い、増えてきているのが分譲型小型風力発電です。

小型風力の買取価格は55円/kWh
グリーン投資減税対象
設備利用率が高い
利回り○%

などと宣伝されています。買い取り価格が高く、グリーン投資減税対象というのは本当ですが、設備利用率は利回りはどうでしょうか?

小型風車は大型風車と同様に、風がなければ発電しません。一般的には風力発電の適地は平均風速5m/s以上の地点が候補となりますが、日本の街中などではこのような地点はほとんどないでしょう。また、小型風車はハブ高さが10数メートルと大型の風車と比べて低くなっています。風は上空ほど強くなるので、高さが低いということは発電には不利です。

よく風の強さの参考として示されているNEDO局所風力マップは地上高30、50、70mでの風況であり、小型風車の設置高ではこれよりも大幅に低くなる可能性があります。

NEDO局所風況マップ 表示内容について
http://app8.infoc.nedo.go.jp/nedo/content.html

太陽光発電と違って、小型風力ではこのNEDO風況マップ等からの発電量シミュレーションはほとんど役に立ちません。必ず、実機での実測データを確認するようにしてください。

また、FITでの売電事業では20年という長期に渡って継続して発電することを前提として利回りが計算されています。メンテナンス体制はどうなっているか?メンテナンスが20年間継続できるか?発電量保障はあるか?故障時や事故の際の保障はあるか?など、確認が必要な点は多くあります。

投資全般に言えることですが、小型風力への投資にはリスクがあります。小型風力への投資を考える際には十分に情報収集と検討・確認を行うようお勧めします。


追伸:
小型風車に関しては実機での発電量のデータがほとんど公開されていません。日本の小型風車で設備利用率が10%を超えた例があれば教えてください。


関連ページ
神奈川県:小型風力及び太陽光発電装置の発電量調査(pdf)
http://www.pref.kanagawa.jp/uploaded/attachment/550020.pdf
風レンズ風車発電 実証実験 福岡市、今年度で撤退 14年の羽根破損を機に、発電量も少なく/福岡
http://mainichi.jp/articles/20160126/ddl/k40/020/375000c
つくば市回らない風車問題
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/c/3812224161e14fa66a9247e394f11102

当コラム内
固定価格買い取り制度・FIT
http://www.news.enestudy.com/search/label/%E5%9B%BA%E5%AE%9A%E4%BE%A1%E6%A0%BC%E8%B2%B7%E5%8F%96%E5%88%B6%E5%BA%A6%EF%BC%88FIT%EF%BC%8

2016年6月6日月曜日

再エネ固定価格買取制度:FIT法の一部改正。4月からFIT制度が変わります。

経済産業省:「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法(FIT法)等の一部を改正する法律」が公布されました
http://www.meti.go.jp/press/2016/06/20160603009/20160603009.html

固定価格買取制度FITの一部を改正する法律が可決・成立しました。これにより、来年(2017年)4月からFIT制度は大きく変わります。主な変更点は以下の通り。

(1)新認定制度の創設
適切な事業実施が見込まれる場合に認定を行う制度を創設。既認定設備では改正法施行前(2017年3月31日)までに電力会社との接続契約が締結出来ていない場合には、原則、認定が失効してしまいます。すでに接続契約締結済の設備(運転開始設備を含む)は、新制度の認定を受けたものとみなされますが書類提出が必要になるようです。他の法令遵守状況や安全性の確認が加わることになりそうです。

平成29年4月1日から固定価格買取制度が変わります
~固定価格買取制度の認定を受けている皆様へ~
http://www.meti.go.jp/press/2016/05/20160525005/20160525005.html

(2)買取価格の決定方法の見直しについて
今までのFIT買取価格は設備導入や運転にかかる費用に一定の利潤を加えて決めていましたが、想定を超えた太陽光の大量導入により負担が増えたことから、入札を実施して買取価格を決定することができる仕組みを導入。加えて、開発期間に長期を要する電源などについては、あらかじめ複数年にわたる調達価格を定めることを可能とします。

(3)買取義務者の見直し等について
FIT電力の買取義務者を小売電気事業者等から一般送配電事業者等に変更。また、買い取った電気を卸電力取引市場において売買すること等を義務づけ。

(4)賦課金減免制度の見直しについて
電力多消費の事業者に対する賦課金の減免制度についての国際競争の状況や省エネルギーの取組状況を踏まえて認定するように見直し。賦課金の減免企業・減免割合を現行よりも抑えるよう改正。

全体として、想定よりも太陽光等の導入が進み、FIT制度にかかる負担が増えたことから、制度開始5年目に大きな変更が加えられることになりました。

固定価格買取制度 非住宅用太陽光(10kW以上)単月認定・導入量の推移

(クリックで大きく見られます)

非住宅用太陽光では買取価格が変更になる年度末に駆け込み認定が繰り返され、初期の高値での買取価格の権利を保持したまま運転開始に至らない設備が多く存在しています。FIT法改正の詳細についてはこれから省令等で決まることになりますが、大量の認定取消しが出ることは間違いなさそうです。


関連ページ
固定価格買取制度 導入状況公表ページ
http://www.fit.go.jp/statistics/public_sp.html
資源エネルギー庁 なっとく!再生可能エネルギー:固定価格買い取り制度
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/index.html

再生可能エネルギー固定価格制度、賦課金減免について
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/30d8bdd66d3dbee77467bbe7f2d4fcb0
再生可能エネルギー固定価格買取制度、H24年度の賦課金減免状況
http://blog.goo.ne.jp/fun_energy/e/528a8b4204a2fc189be971d0cab5eab8

当コラム内
2016年度のFIT再エネ賦課金は2.25円/kWhに決定
http://www.news.enestudy.com/2016/03/2016fit225kwh.html
再エネ固定価格買取制度 発電種別・買取金額の推移(2015年10月まで)
http://www.news.enestudy.com/2016/03/fit201510.html
9月のFIT非住宅用太陽光の単月認定量はマイナス200万kWに
http://www.news.enestudy.com/2016/01/9fit200kw.html
FIT非住宅用太陽光の認定量と取り消し量の推計(2015年7月末まで)
http://www.news.enestudy.com/2015/11/fit20157.html
再生可能エネ:接続ない事業者は認定無効…経産省見直し案(太陽光の認定量と取消量)
http://www.news.enestudy.com/2015/09/blog-post.html
グラフ更新:FIT再エネ 導入・認定状況(2015年4月)
http://www.news.enestudy.com/2015/08/fit20154.html
固定価格買取制度:太陽光の認定取り消し増加は新規参入のチャンスにも
http://www.news.enestudy.com/2014/09/blog-post.html

固定価格買い取り制度・FIT
http://www.news.enestudy.com/search/label/%E5%9B%BA%E5%AE%9A%E4%BE%A1%E6%A0%BC%E8%B2%B7%E5%8F%96%E5%88%B6%E5%BA%A6%EF%BC%88FIT%EF%BC%8

2016年5月10日火曜日

FIT 種類別再エネ買取電力量の推移(2015年12月まで)

再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)の2015年12月末までの認定状況が公開されています。

固定価格買い取り制度 情報公表用ウェブサイト
http://www.fit.go.jp/statistics/public_sp.html

今回は、発電種別・買取電力量の推移を折れ線グラフにしてみました

再生可能エネルギー固定価格買取制度 種類別買取電力量の推移
Japan's FIT Renewable Electric Energy power

(画像クリックで大きく見られます)

折れ線グラフで見ると、各発電種別の傾向がよく分かります。太陽光、風力は季節による変動が大きく、太陽光では春から夏に発電量が大きく増加。風力は冬にピークが出てきます。

買取電力量では非住宅用太陽光(10kW以上)が飛びぬけて大きく、2015年は前年比2倍以上となりました。住宅用太陽光、風力は緩やかな増加にとどまっています。

バイオマスは一定のペースで増加しており、住宅用太陽光、風力に並ぶ電力量となってきています。バイオマスは季節に関係なく安定して発電できるため、運転開始施設が増えるにしたがってさらに買取電力量も伸びていくことになるでしょう。



関連ページ
固定価格買取制度 導入状況公表ページ
http://www.fit.go.jp/statistics/public_sp.html
資源エネルギー庁 なっとく!再生可能エネルギー:固定価格買い取り制度
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/index.html

当コラム内
2016年度のFIT再エネ賦課金は2.25円/kWhに決定
http://www.news.enestudy.com/2016/03/2016fit225kwh.html
再エネ固定価格買取制度 発電種別・買取金額の推移(2015年10月まで)
http://www.news.enestudy.com/2016/03/fit201510.html
2015年度の再エネ賦課金は1.58円/kWhに決定
http://www.news.enestudy.com/2015/03/2015158kwh.html
2014年度の再エネ賦課金が0.75円/kWhに決定
http://www.news.enestudy.com/2014/03/2014075kwh.html
関西電力 電気料金単価の推移(従量電灯、夜間料金)
http://www.news.enestudy.com/2015/10/blog-post.html
電気代の上昇について(値上げ、燃料費調整、再エネ賦課金)
http://www.news.enestudy.com/2014/02/blog-post.html
固定価格買い取り制度・FIT
http://www.news.enestudy.com/search/label/%E5%9B%BA%E5%AE%9A%E4%BE%A1%E6%A0%BC%E8%B2%B7%E5%8F%96%E5%88%B6%E5%BA%A6%EF%BC%88FIT%EF%BC%8

2016年4月15日金曜日

電力自由化:オール電化家庭は電力切り替えに注意!

いよいよ2016年4月から電力自由化が始まりました。自分にあった電力プランが選べるのが電力自由化の特徴ですが、オール電化の家庭には注意が必要です。

オール電化では基本的に夜間の割安な電気で熱を作り、溜めておきます。夜間にエコキュート、電気温水器でお湯を沸かしたり、蓄熱暖房で熱を蓄えたりするもので、オール電化のご家庭にはこれらの設備が備えられているはずです。しかし、新電力でオール電化向けの夜間が安いプランを出しているところはほとんどありません。夜間の湯沸し、蓄熱には大量の電気が必要で、オール電化のご家庭が夜間料金の設定がない新電力へ切り替えすると大幅に電気代が上がることになります。

また、多くの大手電力会社でも4月から従来のオール電化向けプランを見直しています。

電力自由化とオール電化 東京電力 新旧オール電化向けプラン比較
http://www.news.enestudy.com/2016/01/blog-post_13.html

オール電化向けプランの見直しでは、夜間料金の値上げ、夜間時間帯の変更、オール電化割引の廃止等が行われており、従来メニューよりも割高になっています。既契約者は今までの契約を継続することができますが、電力会社によっては従来メニューは受け入れ停止となっており、新電力等に切り替えするともう元のプランには戻れなくなる場合があります。

関西電力はオール電化の家庭向けに切り替えに関する注意ページを作成しています。


オール電化住宅(「はぴeプラン適用」)にお住まいのお客さまへの重要なお知らせ
https://kepco.jp/all-electric-housing

現在のところ、すでにオール電化にしているご家庭では料金単体、割引面で既存メニューが最もお得なプランとなっています。オール電化家庭は電力切り替えに十分ご注意ください。


関連ページ 当コラム内
電力自由化とオール電化 東京電力 新旧オール電化向けプラン比較
http://www.news.enestudy.com/2016/01/blog-post_13.html
東京電力の家庭向け新料金プラン スマート契約について
http://www.news.enestudy.com/2016/01/blog-post.html
電力自由化 四国電力の新料金プラン
http://www.news.enestudy.com/2016/01/blog-post_15.html
四国電力 電気料金単価の推移(2016年5月まで)
http://www.news.enestudy.com/2016/04/20165_12.html
関西電力 電気料金単価の推移2016年5月まで(従量電灯、夜間料金)
http://www.news.enestudy.com/2016/04/20165.html