2014年12月1日月曜日

固定価格買取制度 非住宅用太陽光の認定量と取り消し量の推計

再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)の2014年9月までの認定状況が公開されました。

固定価格買い取り制度 情報公表用ウェブサイト
http://www.fit.go.jp/statistics/public_sp.html

非住宅用の認定量は8月末時点で前月比+2万kW、9月末時点では-51万kWとなっています。認定量と取り消し・廃止量を見るためにB表・市町村別認定量を集計してみました。

非住宅用太陽光の単月認定量と取り消し・廃止量の推計(2014年5月~9月)

(クリックで大きく見られます)

非住宅用太陽光の推計認定量は9月単月で約40万kW。6月から9月までほぼ一定となっており、太陽光発電の開発計画自体が大きく減っているわけではなさそうです。認定取り消し・廃止量は9月で約90万kWにのぼり認定量を大きく上回りました。

九州電力などが再生可能エネルギーの接続への回答を保留する中、認定を取得しながら運転開始に至らない太陽光計画が問題となっています。経産省等でも対策を検討されており、今後、認定取り消し・廃止量はさらに増える見込みです。



関連ページ
固定価格買取制度 導入状況公表ページ
http://www.fit.go.jp/statistics/public_sp.html
資源エネルギー庁 なっとく!再生可能エネルギー:固定価格買い取り制度
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/index.html

当コラム内
固定価格買取制度:太陽光の認定取り消し増加は新規参入のチャンスにも
http://www.news.enestudy.com/2014/09/blog-post.html
2014年5月のFIT太陽光認定取り消し・廃止は33万kW以上に
http://www.news.enestudy.com/2014/09/20145fit33kw.html
再生可能エネルギー固定価格買い取り制度 非住宅用太陽光(10kW以上)の単月認定・導入量の推移(2014年4月末まで
http://www.news.enestudy.com/2014/08/1020144.html
固定価格買い取り制度・FIT
http://www.news.enestudy.com/search/label/%E5%9B%BA%E5%AE%9A%E4%BE%A1%E6%A0%BC%E8%B2%B7%E5%8F%96%E5%88%B6%E5%BA%A6%EF%BC%88FIT%EF%BC%8

2014年11月21日金曜日

電気温水器からエコキュートへの入れ替えによる節電効果

以前、電気温水器とエコキュートの電気使用量の実測値データに基づく比較を記事にしました。

電気温水器とエコキュートの電気使用量
http://www.news.enestudy.com/2013/06/blog-post.html

この度、この電気温水器を使用していたご家庭がエコキュートへ買い替えたということで、電気使用量の変化を教えていただきました。

夜間電気使用量の推移(2011年~2014年10月)

(画像クリックで大きく見られます)
四国電力管内 オール電化、2014年9月末に電気温水器(460L)からエコキュート(460L)に入れ替え
電気使用量明細より作成

2014年10月の夜間使用量は165kWhで、前年同月の600kWhの約28%にまで減少しました。エコキュートは電気温水器の1/3の電気使用量と言われていますが、これ以上の節電となっています。最新の機種は保温や需要予測などの性能が向上していますのでこれらの効果が合わさっている結果だと考えられます。

使用量削減に伴い、電気代も減少しています。前年同期の電気料金は約12000円(昼間、夜間、燃料費調整、再エネ賦課金込み)だったのに対し、2014年10月は約6800円と5000円以上安くなりました。消費税増税や再エネ賦課金の上昇により料金単価は上がっているので実際の電気代削減効果はさらに大きいことになります。

電気料金値上げではオール電化等の夜間料金の値上げ率は大きく設定されており、夜間に大量の電気を使う電気温水器は値上げの影響を大きく受けます。また、再エネ賦課金や燃料費調整単価の上昇は昼夜を問わず使用量の1kWhにかかるため、単価が安い夜間料金の値上げ率は大きくなります。電気温水器を使用中のご家庭には、節電、電気代削減対策としてエコキュートへの買い替えをお勧めします。


関連ページ
電気温水器からエコキュートへの入れ替え後、1年間の節電結果
http://www.news.enestudy.com/2015/11/1.html
エコキュートへ入れ替え後、1年間の電気使用量比較です。

電気温水器とエコキュートの電気使用量
http://www.news.enestudy.com/2013/06/blog-post.html
四国電力の値上げについて(通常料金とオール電化)
http://www.news.enestudy.com/2013/08/blog-post.html
電気代の上昇について(値上げ、燃料費調整、再エネ賦課金)
http://www.news.enestudy.com/2014/02/blog-post.html
エネルギーの価格 (灯油、都市ガス、プロパンガス、電気)
http://www.news.enestudy.com/2013/11/blog-post.html

2014年10月8日水曜日

再エネ固定価格買取制度(FIT)の認定・導入状況(2014年6月末時点)

2014年4月末時点の再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)の導入・認定状況が経済産業省から公開されました。

固定価格買取制度・導入状況等の公表
http://www.fit.go.jp/statistics/public_sp.html

(クリックで大きく見られます)

非住宅用太陽光の単月認定容量が20万kWと小さくなっていますが、この数字には認定取り消し、廃止分が含まれています。市町村別認定状況で集計したところ、6月単月での非住宅用太陽光の認定量は約43万kW、認定取り消し・廃止は約23万kWとなっています。

種類別 再生可能エネルギーの認定・導入状況(2014年6月末時点)

(クリックで大きく見られます)

非住宅用太陽光の認定量が6604万kWと群を抜いています。FIT開始後の導入量では非住宅用太陽光が848万kW、運転開始率は約12.8%になっています。住宅用太陽光の導入量は240万kWで運転開始率は82%です。

種類別・再生可能エネルギー累積導入量の推移(FIT開始後)

(クリックで大きく見られます)

FIT開始後の累積導入量の推移でみると、太陽光だけが突出して導入が進んでいます。住宅用太陽光は約10万kW/月、非住宅用太陽光は2013年4月以降、約50万kW/月のペースで導入量が増えています。

9月末に九州電力などが再生可能エネルギーの接続申し込みへの回答保留を公表しました。経済産業省でも系統接続可能量を検証するワーキンググループを設置予定。送電網のほか、賦課金の負担も問題になっています。日本の固定価格買取制度は開始から約2年で大きな方針転換を迎えることとなりました。今後、どのような動きになるのか注目しています。


関連ページ
固定価格買取制度 導入状況公表ページ
http://www.fit.go.jp/statistics/public_sp.html
資源エネルギー庁 なっとく!再生可能エネルギー:固定価格買い取り制度
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/index.html

再エネ接続を保留、九州に続いて北海道・東北・四国
http://www.itmedia.co.jp/smartjapan/articles/1409/30/news140.html
再生エネ政策、仕切り直し 家庭負担1000円の試算
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDF30H1F_Q4A930C1EA2000/
再生可能エネ、系統接続可能量検証へ-総合エネ調小委にWG設置
http://www.shimbun.denki.or.jp/news/main/20140929_01.html

当コラム内
再生可能エネルギー固定価格買い取り制度 非住宅用太陽光(10kW以上)の単月認定・導入量の推移(2014年4月末まで)
http://www.news.enestudy.com/2014/08/1020144.html
2014年5月のFIT太陽光認定取り消し・廃止は33万kW以上に
http://www.news.enestudy.com/2014/09/20145fit33kw.html
固定価格買取制度:太陽光の認定取り消し増加は新規参入のチャンスにも
http://www.news.enestudy.com/2014/09/blog-post.html
カテゴリー固定価格買取制度(FIT)
http://www.news.enestudy.com/search/label/%E5%9B%BA%E5%AE%9A%E4%BE%A1%E6%A0%BC%E8%B2%B7%E5%8F%96%E5%88%B6%E5%BA%A6%EF%BC%88FIT%EF%BC%89

2014年9月17日水曜日

固定価格買取制度:太陽光の認定取り消し増加は新規参入のチャンスにも

前回の続きです。

2014年5月の認定・導入状況を集計したところ、5月単月で非住宅用太陽光の認定量は55万5千kW以上、取り消し・廃止は少なくとも33万8千kWにのぼることが分かりました。山梨県鳴沢村では認定容量が48MW減となっており、大規模な計画が中止になったことが分かります。

経済産業省では、平成24年度認定の非住宅用太陽光について、2014年8月末までに182万kWが認定取り消し・廃止になったと公表しています。


経済産業省:再生可能エネルギーの導入量等に関する検討より
http://www.meti.go.jp/committee/sougouenergy/shoene_shinene/shin_ene/pdf/003_04_00.pdf#page=10

今後も実現性のない計画は認定取り消し・廃止になると見られますが、一方で新規参入にはチャンスとも言えます。

各地で大規模な太陽光の計画が相次いだことから、送電網の容量不足により接続不可となるケースが問題となっていましたが、少なくとも認定取り消し分についてはその場所の送電網に空きがでることになります。接続不可であきらめていた計画も実現の可能性があるかもしれません。もちろん太陽光だけでなく、風力、水力、バイオマスなども同様。認定の取り消し・廃止が増えることは新規参入のチャンスが増えたととらえることもできるでしょう。


関連ページ
固定価格買取制度 導入状況公表ページ
http://www.fit.go.jp/statistics/public_sp.html
資源エネルギー庁 なっとく!再生可能エネルギー:固定価格買い取り制度
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/index.html

経済産業省:設備認定の報告徴収、聴聞・取消の状況
http://www.meti.go.jp/committee/sougouenergy/shoene_shinene/shin_ene/pdf/003_04_00.pdf#page=10

当コラム内
2014年5月のFIT太陽光認定取り消し・廃止は33万kW以上に
http://www.news.enestudy.com/2014/09/20145fit33kw.html
固定価格買い取り制度・FIT
http://www.news.enestudy.com/search/label/%E5%9B%BA%E5%AE%9A%E4%BE%A1%E6%A0%BC%E8%B2%B7%E5%8F%96%E5%88%B6%E5%BA%A6%EF%BC%88FIT%EF%BC%8

2014年9月16日火曜日

2014年5月のFIT太陽光認定取り消し・廃止は33万kW以上に


再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)の2014年5月の導入状況が公開されました。

固定価格買い取り制度 情報公表用ウェブサイト
http://www.fit.go.jp/statistics/public_sp.html

(クリックで大きく見られます)

今回から導入・認定量の前月比が記載されるようになっています。注目は非住宅用太陽光の認定量が前月比+22万kWであること。4月の認定量、前月比約250万kW増と比べ約10分の1に減少しました。3月の認定量と比べると100分の1以下です。ただし、この認定量には認定取り消し・廃止分も含まれています。

そこで、4月・5月の市町村別認定・導入量を比較、集計してみたところ、非住宅用太陽光の5月単月での取り消し・廃止量が少なくとも33万8千kWにのぼることが分かりました。5月単月の非住宅用太陽光の認定量は55万5千kW以上です。

市町村別・非住宅用太陽光の認定取り消し・廃止ランキング(2014年5月)


市町村別の認定取消・廃止量で最も多いのは山梨県鳴沢村の48MW。ついで岡山市の約38MW、宮城県丸森町の約30MW。いずれも大型の計画が中止になったようです。


関連ページ
固定価格買取制度 導入状況公表ページ
http://www.fit.go.jp/statistics/public_sp.html
資源エネルギー庁 なっとく!再生可能エネルギー:固定価格買い取り制度
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/index.html

経済産業省:設備認定の報告徴収、聴聞・取消の状況
http://www.meti.go.jp/committee/sougouenergy/shoene_shinene/shin_ene/pdf/003_04_00.pdf#page=10

鳴沢で大規模発電計画 太陽光、県内最大93ヘクタール
http://www.fujisan-net.jp/news/2013/09/18/18.html
開発抑制に住民合意を 土地活用と環境保護の間 鳴沢村メガソーラー計画で三浦村議
http://mainichi.jp/feature/news/20140627ddlk19040046000c.html

当コラム内
http://www.news.enestudy.com/search/label/%E5%9B%BA%E5%AE%9A%E4%BE%A1%E6%A0%BC%E8%B2%B7%E5%8F%96%E5%88%B6%E5%BA%A6%EF%BC%88FIT%EF%BC%89

2014年8月28日木曜日

再生可能エネルギー固定価格買い取り制度 非住宅用太陽光(10kW以上)の単月認定・導入量の推移(2014年4月末まで)

再生可能エネルギー固定価格買い取り制度の導入・認定状況公開データより非住宅用太陽光(10kW以上)の単月認定・導入量グラフを更新しました。

固定価格買取制度・導入状況等の公表
http://www.fit.go.jp/statistics/public_sp.html


(クリックで大きく見られます)

非住宅用太陽光の認定量では、2014年3月の単月認定量約2600万kWに対し、4月は約250万kWと10分の1以下に落ち込みました。累積認定量は6562万kWになりました。

運転開始容量は4月単月で約90万kWとこれまでで最高を更新。しかし、運転開始率(運転開始量/認定量)は約11%で依然として大量の認定残が蓄積されている状況です。


関連ページ
固定価格買取制度・導入状況等の公表
http://www.fit.go.jp/statistics/public_sp.html
資源エネルギー庁 なっとく!再生可能エネルギー:固定価格買い取り制度
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/index.html

当コラム内
固定価格買取制度(FIT)、認定・導入状況
http://www.news.enestudy.com/search/label/%E5%9B%BA%E5%AE%9A%E4%BE%A1%E6%A0%BC%E8%B2%B7%E5%8F%96%E5%88%B6%E5%BA%A6%EF%BC%88FIT%EF%BC%89

2014年8月18日月曜日

再エネ固定価格買取制度 発電種別・買取電力量と買取金額の推移

前回の続きです。

再生可能エネルギーの固定価格買取制度に関する情報公開ページが設置されました。

固定価格買取制度・導入状況等の公表
http://www.fit.go.jp/statistics/public_sp.html

この中に、C表として、「買取電力量及び買取金額の推移」というファイルがあります。

C表 買取電力量及び買取金額の推移(xlsファイル)
http://www.fit.go.jp/statistics/contents/C_kaitori201404.xls

今回はこのデータを使って、グラフを作ってみました。

固定価格買取制度 種類別買取電力量の推移

(画像クリックで大きく見られます)

固定価格買取制度の開始は2012年7月からですが、この時点ですでに稼動している設備も設置年数により固定価格買取制度に移行することができました。このため、初年度は既存設備が多い風力発電、住宅用太陽光が買取電力量の大部分を占めています。

日本の風力発電では冬に発電量のピークがあり、夏には少ないという特徴があり、買取電力量もこの傾向になっています。また、住宅用太陽光では5月をピークに減少しており夏の買取電力量は低くなっています。気温上昇による発電量低下に加え、住宅用太陽光は余剰買取となっているため住宅での使用電力が増える夏場は買取電力量が小さくなっているようです。

バイオマスは2013年3月から4月にかけて買取電力量が増加し、その後は安定しています。これは移行認定分の手続きがこの時期に完了したためだと思われます。

非住宅用太陽光(10kW以上)では、2013年3月ころから買取電力量が増え始め、2014年3月からは急激に増加しています。これは導入量の増加に伴うものでしょう。非住宅用太陽光は住宅用と異なり全量買取になっているため、夏の電気使用量の増加も買取電力量には影響しません。

固定価格買取制度 種類別買取金額の推移

(画像クリックで大きく見られます)

買取金額を見ると、買取電力量が多かった風力発電が比較的低くなっています。風力発電は太陽光と比べて買取価格が低い上、補助金を受けて建設された設備では補助金分が買取価格から減額されています。

非住宅用太陽光は買取電力量の増加と同様、2013年3月から買取金額も急増しています。2014年3月時点での非住宅用太陽光の平均買取単価は税込み41.4円/kWh。この時点でまだ初年度の税抜き40円/kWhで認定された設備の割合が大きいようです。非住宅用太陽光では運転開始率(導入量/認定量)が約11%と低くなっており、今後も導入量が増え、買取電力量・買取金額ともにさらに早いペースで増加していく見込みです。制度の費用や送電網への負荷をどう抑えるかが課題になるでしょう。


関連ページ
固定価格買取制度 導入状況公表ページ
http://www.fit.go.jp/statistics/public_sp.html
資源エネルギー庁 なっとく!再生可能エネルギー:固定価格買い取り制度
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/index.html

当コラム内
http://www.news.enestudy.com/search/label/%E5%9B%BA%E5%AE%9A%E4%BE%A1%E6%A0%BC%E8%B2%B7%E5%8F%96%E5%88%B6%E5%BA%A6%EF%BC%88FIT%EF%BC%89

2014年8月11日月曜日

再生可能エネルギー固定価格買取制度の買取電力量と買取金額が公表されました。

2014年4月末時点の再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)の導入・認定状況が経済産業省から公開されました。

経済産業省:再生可能エネルギー発電設備の導入状況(平成26 年4 月末)及び今後の情報の公表方法についてお知らせします
http://www.meti.go.jp/press/2014/08/20140806003/20140806003.html

上記ページでアナウンスされているように、8月6日から固定価格買取制度の情報公開ページが開設されています。

固定価格買取制度・導入状況等の公表
http://www.fit.go.jp/statistics/public_sp.html


(クリックで大きく見られます)

今回から、導入容量は固定価格買取制度開始以前に認定・導入設備(移行認定分)と制度開始後の認定設備(新規認定分)に分けて集計されています。移行認定設備は住宅用太陽光が467万kW、風力253万kW、水力113万kWの順となっています。地熱は移行認定がゼロとなっています。(小数点以下で切り捨てされている可能性あり)

また、バイオマスと住宅用太陽光の集計方法が今回から変更になっています。住宅用太陽光では新規認定と移行認定を明確に区分、バイオマスでは全設備容量ではなく、バイオマス比率を掛けた容量を導入量としています。このため、前回までの集計とは差異が出てきていますのでご注意ください。

さらに大きな変化は、市町村別導入状況と買取電力量、買取金額が公表されたことです。制度開始から約2年が経ちましたが買取電力量、買取金額が公表されたのは初めて。これにより、固定価格買取制度の電力需要への貢献や負担の大きさも分かるようになりました。制度開始からの累計買取電力量は約260億kWh、累計買取金額は8377億円となっています。

買取電力量、買取金額についてはまた次回詳しくお伝えします。



関連ページ
固定価格買取制度 導入状況公表ページ
http://www.fit.go.jp/statistics/public_sp.html
資源エネルギー庁 なっとく!再生可能エネルギー:固定価格買い取り制度
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/index.html

当コラム内
http://www.news.enestudy.com/search/label/%E5%9B%BA%E5%AE%9A%E4%BE%A1%E6%A0%BC%E8%B2%B7%E5%8F%96%E5%88%B6%E5%BA%A6%EF%BC%88FIT%EF%BC%89

2014年6月20日金曜日

太陽光の認定容量、非住宅用が6300万kWに、駆け込み申請で1.7倍に急増、東北で急伸

経産省は17日、2013年度(2014年3月末)までの再生可能エネルギー発電設備の導入量と認定容量を公表した。設備認定の容量は、再エネ全体で6864.2万kWに達し、2014年2月末時点(4120.5万kW)からわずか1カ月で1.66倍に急増した。認定容量を押し上げたのは非住宅用太陽光で、2月末時点の3651.6万kWから6303.8万kWに1.72倍となった。
日経BP 2014/06/19 ttp://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20140619/359842/

2014年3月末の再エネ固定価格買い取り制度の認定・導入量が公表されました。

経済産業省:再生可能エネルギー発電設備の導入状況を公表します(平成26年3月末時点)
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/dl/setsubi/201403setsubi.pdf



今回の注目は、なんと言っても非住宅用太陽光の認定量が一ヶ月で約2600万kWと急増したこと。年度末のかけこみで認定量が増えることは予想されていましたが、ここまでとは驚きです。

非住宅用太陽光の単月認定・導入量の推移


非住宅用太陽光の2014年3月の単月認定量は2652.1万kW。前年同月(2013年3月)の認定量約770万kWの3倍以上となりました。累積認定量は6303.8万kW、累積導入量は643.9万kWなので、認定残量は約5660万kW。今年度の非住宅用太陽光の導入量573.5万kWのペースが続くとすると、全て運転開始に至るまで約10年かかる計算になります。



関連ページ
資源エネルギー庁 なっとく!再生可能エネルギー:固定価格買い取り制度
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/index.html

再生エネ固定買い取り、総量規制 政府検討(日経新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDF1700U_X10C14A6EA2000/
固定価格買い取り制度、144件の認定取り消し 経産省(日経新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS1703S_X10C14A6EE8000/

資源エネルギー庁:再生可能エネルギーを巡る現状と課題(pdf)
http://www.meti.go.jp/committee/sougouenergy/shoene_shinene/shin_ene/pdf/001_03_00.pdf


当コラム内
固定価格買取制度(FIT)、認定・導入状況
http://www.news.enestudy.com/search/label/%E5%9B%BA%E5%AE%9A%E4%BE%A1%E6%A0%BC%E8%B2%B7%E5%8F%96%E5%88%B6%E5%BA%A6%EF%BC%88FIT%EF%BC%89
再生可能エネルギー固定価格買取制度:価格決定のタイミング
http://www.news.enestudy.com/2013/07/blog-post_8.html

2014年5月23日金曜日

固定価格買取制度:非住宅用太陽光(10kW以上)の導入・認定状況(2014年2月末時点)

2014年2月末までの再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)の導入・認定状況が経済産業省から公開されました。

経済産業省:再生可能エネルギー発電設備の導入状況を公表します(平成26年2月末時点)
http://www.meti.go.jp/press/2014/05/20140516005/20140516005.html


http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/dl/setsubi/201402setsubi.pdf#page=2

注目点は、2月単月でメガソーラーなどの非住宅用太陽光の認定量が約774万kW増加したということ。これは、認定バブルといわれた2013年3月末の認定量767万kWを上回る値です。

非住宅用太陽光(10kW以上)の単月認定・導入量の推移

(クリックで大きく見られます)

認定量が大幅に伸びたのに対し、2月の単月導入量は44.4万kWと前月より約4万kWの減少となりました。

非住宅用太陽光(10kW以上)の累積認定・導入量の推移

(クリックで大きく見られます)

累積認定・導入量を見ると、導入量がほぼ一定で推移しているのに対し、認定量は年度末に大幅に増加していることが分かります。非住宅用太陽光の運転開始率(導入量/認定量)は約15.8%と前月の約18.5%より減少しました。再生可能エネルギー全体での運転開始率は19.8%となっています。



関連ページ
資源エネルギー庁 なっとく!再生可能エネルギー:固定価格買い取り制度
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/index.html
(URLが変更になっています)

太陽光発電、非住宅用設備の認定量が急増 年度内に駆け込み(日経新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK20017_Q4A520C1000000/
2014年2月末時点の非住宅用太陽光、稼働開始の割合は約15%(環境ビジネス)
http://www.kankyo-business.jp/news/007764.php

当コラム内
固定価格買取制度(FIT)、認定・導入状況
http://www.news.enestudy.com/search/label/%E5%9B%BA%E5%AE%9A%E4%BE%A1%E6%A0%BC%E8%B2%B7%E5%8F%96%E5%88%B6%E5%BA%A6%EF%BC%88FIT%EF%BC%89

2014年4月23日水曜日

再生可能エネルギー固定価格買い取り制度の認定・導入状況(2014年1月末時点)

2014年1月末時点の再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)の導入・認定状況が経済産業省から公開されました。

経済産業省:再生可能エネルギー発電設備の導入状況を公表します(平成26年1月末時点)
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/dl/setsubi/201401setsubi.pdf

このデータを元に、再エネ導入・認定状況のグラフを更新します。

固定価格買い取り制度開始後の累積認定・導入量の推移

(クリックで大きく見られます)

固定価格買い取り制度開始後の再エネ導入量は761.3万kWとなりました。1月の単月導入量は57万kWでほぼ一定のペースで増えています。認定量は10月から4ヶ月連続の増加となり、1月の単月認定量は約290万kW と前月比約1.2倍増となりました。1月の単月認定量のうち約91%が非住宅用太陽光(265万kW)です。そのほか、バイオマスが12.9万kW、住宅用太陽光が11.3万kWとなっています。

1月時点での運転開始率(運転開始容量/認定容量)は全発電種別で22.9%。前月の23.2%から若干下がりました。また、非住宅用太陽光単独での運転開始率は18.5%で前月と同じです。認定を受けたものの設置に至っていない非住宅用太陽光設備が多いことが話題になっていますが、運転開始のペースはまだ上がっていません。またこの時点では、認定取り消しも行われていないようです。



関連ページ
資源エネルギー庁 なっとく!再生可能エネルギー:固定価格買い取り制度
http://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/kaitori/index.html
注意:ページアドレスが変更になっています。

当コラム内
2014年度の再エネ賦課金が0.75円/kWhに決定
http://www.news.enestudy.com/2014/03/2014075kwh.html
固定価格買取制度(FIT)、認定・導入状況
http://www.news.enestudy.com/search/label/%E5%9B%BA%E5%AE%9A%E4%BE%A1%E6%A0%BC%E8%B2%B7%E5%8F%96%E5%88%B6%E5%BA%A6%EF%BC%88FIT%EF%BC%89

2014年3月28日金曜日

非住宅用太陽光(10kW以上)の認定・導入状況(2013年12月末時点)

2013年12月末までの再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)の導入・認定状況が経済産業省から公開されました。

経済産業省:再生可能エネルギー発電設備の導入状況を公表します(平成25年12月末時点)
http://www.enecho.meti.go.jp/saiene/kaitori/dl/setsubi/201312setsubi.pdf

今回は注目度の高い、メガソーラーなどの非住宅用太陽光についてまとめてみました。

非住宅用太陽光(10kW以上)の単月認定・導入量(2012年7月~2013年12月末)

(クリックで大きく見られます)

非住宅用太陽光(10kW以上)の累積認定・導入量の推移(2012年7月~2013年12月末)

(クリックで大きく見られます)

非住宅用太陽光の12月の単月導入量は49.3万kW。1ヶ月に約50万kWずつほぼ一定のペースで増加しています。認定量は10月以降、増加率が大きくなっています。12月の単月認定量は205万kW。認定バブルといわれた前年度(2012年度)同月の認定量を超えました。制度開始後の累積導入量は2013年12月末時点での約480万kW、認定量は2612.4万kW。運転開始率(導入量/認定量)は約18.5%です。


関連ページ
資源エネルギー庁 なっとく!再生可能エネルギー:固定価格買い取り制度
http://www.enecho.meti.go.jp/saiene/kaitori/index.html
経済産業省:買取制度運用ワーキンググループの検討結果を公表します
http://www.meti.go.jp/press/2013/03/20140325003/20140325003.html
再生可能エネルギーの平成26年度の買取価格・賦課金を決定しました
http://www.meti.go.jp/press/2013/03/20140325002/20140325002.html

当コラム内
2014年度の再エネ賦課金が0.75円/kWhに決定
http://www.news.enestudy.com/2014/03/2014075kwh.html
固定価格買取制度(FIT)、認定・導入状況
http://www.news.enestudy.com/search/label/%E5%9B%BA%E5%AE%9A%E4%BE%A1%E6%A0%BC%E8%B2%B7%E5%8F%96%E5%88%B6%E5%BA%A6%EF%BC%88FIT%EF%BC%89

2014年3月26日水曜日

2014年度の再エネ賦課金が0.75円/kWhに決定

2014年度の再生可能エネルギー固定価格買取制度の賦課金が1kWhあたり0.75円に決まりました。

経済産業省:再生可能エネルギーの平成26年度の買取価格・賦課金を決定しました
http://www.meti.go.jp/press/2013/03/20140325002/20140325002.html
PDF資料
http://www.meti.go.jp/press/2013/03/20140325002/20140325002.pdf#page=2


再生可能エネルギーの固定価格買取制度は国民など電気使用者が費用を負担することで再生可能エネルギーの普及を進めようという制度。太陽光などの再生可能エネルギー由来の電力は通常よりも高い価格で20年など長期間の買取が保障されます。この高値での買い取り分は賦課金として電気料金に上乗せされ、電気使用者が負担します。

再エネ賦課金とは?
http://www.enecho.meti.go.jp/saiene/kaitori/surcharge.html

2013年度の再エネ賦課金は0.35円/kWh。これに旧制度の住宅用余剰買取制度の付加金(電力会社により異なる)が加えられ、平均で0.4円/kWhでした。2014年度も0.75円/kWhに9月検針分までは余剰買取制度の付加金も加算されます。


http://www.meti.go.jp/press/2013/03/20140325002/20140325002.pdf#page=2より
(クリックで大きく見られます)

上記資料で標準家庭とされる電気使用量が月に300kWhの場合の負担額は、

300kWh x 0.75円/kWh = 225円

となります。ただし、再エネ賦課金はオール電化の昼夜料金等に関わらず、使用量1kWhに対して0.75円が上乗せされます。オール電化で1ヶ月の電気使用量が昼間300kWh、夜間300kWhの合計600kWhの場合の再エネ賦課金は下記のとおり。

(300kWh + 300kWh) x 0.75円 / kWh = 445円

オール電化の家庭、事務所、企業など電気使用量が多いほど負担額は大きくなるので注意が必要です。


*製造業など一定の条件を満たす電力多消費事業者については減免制度もあります。

再エネ賦課金減免制度について
http://www.enecho.meti.go.jp/saiene/kaitori/nintei_genmei.html


関連ページ
資源エネルギー庁 なっとく!再生可能エネルギー:固定価格買い取り制度
http://www.enecho.meti.go.jp/saiene/kaitori/index.html

電気代の上昇について(値上げ、燃料費調整、再エネ賦課金)
http://www.news.enestudy.com/2014/02/blog-post.html
電気温水器とエコキュートの電気使用量
http://www.news.enestudy.com/2013/06/blog-post.html
四国電力の値上げについて(通常料金とオール電化)
http://www.news.enestudy.com/2013/08/blog-post.html

2014年2月28日金曜日

再エネ固定価格買取制度の導入・認定状況(2013年11月末)

2013年11月末までの再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)の導入・認定状況が経済産業省から公開されました。

経済産業省:再生可能エネルギー発電設備の導入状況を公表します(平成25 年11 月末時点)
http://www.enecho.meti.go.jp/saiene/kaitori/dl/setsubi/201311setsubi.pdf


(クリックで大きく見られます)

このデータを元にグラフを更新しました。

種類別・再生可能エネルギー固定価格買い取り制度開始後の導入・認定量(2013年11月末時点)

(クリックで大きく見られます)

再生可能エネルギーの累積認定・導入量(2012年7月~2013年11月末)

(クリックで大きく見られます)

非住宅用太陽光(10kW以上)の単月認定・導入量推移(2012年7月~2013年11月末)

(クリックで大きく見られます)

導入ペースはほぼ一定ですが、10月、11月と認定量が伸びています。このほとんどが非住宅用太陽光。11月単月の非住宅用太陽光の認定量は158万kWで、2012年12月単月の認定量約132万kWを超えました。2014年度から買取価格が下げられるとの予想からか認定量が増えているようです。


関連ページ
資源エネルギー庁 なっとく!再生可能エネルギー:固定価格買い取り制度
http://www.enecho.meti.go.jp/saiene/kaitori/index.html

当コラム内
固定価格買取制度(FIT)、認定・導入状況
http://www.news.enestudy.com/search/label/%E5%9B%BA%E5%AE%9A%E4%BE%A1%E6%A0%BC%E8%B2%B7%E5%8F%96%E5%88%B6%E5%BA%A6%EF%BC%88FIT%EF%BC%89

2014年2月13日木曜日

電気代の上昇について(値上げ、燃料費調整、再エネ賦課金)

冬になり、電気代が上がったという話をよく聞くようになりました。そのほとんどはオール電化の家庭から。電気代値上げが実施された地域では、オール電化(特に夜間)の値上げ率が高く設定されたため、気温・水温が下がりお湯の需要が増える冬場はエコキュート、電気温水器の電気使用量が増え、その分電気代が上がることになります。

四国電力・新旧電気料金比較 単位(円)


ただし、電気代が上がった原因は電気代の値上げだけではありません。案外見逃されていますが、燃料費調整単価と再生可能エネルギー賦課金も関係しています。

燃料費調整単価とは、原油・石炭等の火力発電の燃料費が変動した場合、自動的に電気料金を調整するしくみ。各燃料の貿易統計価格にもとづき、毎月単価が調整されます。この単価は各電力会社で異なりますが、しくみは同じです。

燃料費調整制度の概要(四国電力)
http://www.yonden.co.jp/ryoukin/calcul_pay/nencho_seido01.html

四国電力では、2013年1月の燃料費調整単価は従量供給で-0.12円/kWh。これが2014年1月には0.69円/kWhになりました。その差は0.81円/kWh。この単価が電気使用量に応じて上乗せされることになります。

燃料費調整単価表(四国電力)
http://www.yonden.co.jp/ryoukin/calcul_pay/nencho_tanka/index.html

また、再エネ賦課金というのもあります。固定価格買取制度(旧制度では太陽光余剰買取制度)は電気使用者が負担することで割高な再生可能エネルギーの普及を促進させようという制度。この制度にかかる費用も電気代は上乗せされています。

再エネ賦課金とは
http://www.enecho.meti.go.jp/saiene/kaitori/surcharge.html

2012年7月から再生可能エネルギーの固定価格買取制度が開始し、2012年度、2013年度は制度移行期で再生可能エネルギー賦課金、太陽光発電促進付加金と2つの賦課金がかかっています(今後1本化される予定)。四国電力の場合、この2つの付加金で2012年度は0.35円/kWhでしたが2013年度は0.43円/kWhと前年度に比べ0.08円/kWhの上昇となっています。



燃料費調整単価と再エネ賦課金は昼、夜に関係なく、電気使用量のkWhに対して上乗せされます。このため、単価が安い深夜電力の値上げ率は大きくなることになります。四国電力の場合、燃料費調整単価と再エネ賦課金の合計で前年より0.89円/kWhの上昇となりました。電気代の値上げと合わせると、夜間電力では前年に比べ約31%もの大幅値上げとなっています。

前述したように、冬は電気温水器、エコキュートによる電気使用量が増加するためさらに負担が大きくなります。1月分の請求で電気代が上がったことにびっくりしたという方も多かったようです。

燃料費調整単価と再エネ賦課金は電気料金値上げを行っていない電力会社でも上昇しています。特に電気使用量が大きい電気温水器を使用している家庭では影響が大きくなります。早めにエコキュートなど省エネ型の給湯器へ換えることをお勧めします。



関連ページ
電気温水器とエコキュートの電気使用量
http://www.news.enestudy.com/2013/06/blog-post.html
四国電力の値上げについて(通常料金とオール電化)
http://www.news.enestudy.com/2013/08/blog-post.html

2014年1月29日水曜日

種類別・再生可能エネルギー累積導入量の推移(2013年10月末まで)

再生可能エネルギーの固定価格価格買取制度(FIT)が2012年7月から始まって1年以上が経ちました。最新(2013年10月末時点)の導入状況は下記の通り。

経済産業省:再生可能エネルギー発電設備の導入状況(平成25年10月末時点)
http://www.enecho.meti.go.jp/saiene/kaitori/dl/setsubi/201310setsubi.pdf

参考:再エネ固定価格買取制度の導入・認定状況(2013年10月末)

太陽光などの導入加速が話題になっていますが、では、日本全体での再生可能エネルギー設備容量はどのように推移しているのか?2013年10月末までの種類別累積導入量のグラフを作ってみました。

出典:
経済産業省・再エネ設備認定状況 
http://www.enecho.meti.go.jp/saiene/kaitori/


(画像クリックで大きく見られます)
*2012年12月の太陽光・バイオマスの導入量データは前月比マイナスとなっています。このため、これ以前のデータは参考値です。また、公表後修正されることがあるため、確定値ではありません。

FIT開始前の再生可能エネルギー発電設備は中小水力が約960万kWで1位。次いで住宅用太陽光約470万kW、風力260万kW、バイオマス230万kW。非住宅用(10kW以上)は約90万kWでした。

FIT開始後は、住宅用太陽光がほぼ一定のペースで増えています。2013年4月以降は非住宅用太陽光が勢いを増し、5月ごろには風力・バイオマスに並びました。住宅用太陽光との差も小さくなっており、2013年10月末時点の累積導入量は住宅用太陽光が約650万kW、非住宅用太陽光は約470万kWでその差は約180万kW。このペースで行けば今年度末(2014年3月末)には住宅用太陽光に追いつきそうです。

太陽光以外の再エネ設備ではまだあまり導入が進んでいませんが、風力が約7万kW、バイオマスが11.2万kWの増加となりました。少しずつですがバイオマスに動きが出てきています。



関連ページ

当コラム内
固定価格買取制度(FIT)、認定・導入状況
http://www.news.enestudy.com/search/label/%E5%9B%BA%E5%AE%9A%E4%BE%A1%E6%A0%BC%E8%B2%B7%E5%8F%96%E5%88%B6%E5%BA%A6%EF%BC%88FIT%EF%BC%89
再生可能エネルギー固定価格買取制度:価格決定のタイミング
http://www.news.enestudy.com/2013/07/blog-post_8.html

2014年1月14日火曜日

再エネ固定価格買取制度の導入・認定状況(2013年10月末)

2014年最初の更新です。

遅れていた再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)の導入・認定状況が経済産業省から公開されました。

経済産業省:再生可能エネルギー発電設備の導入状況を公表します(平成25年10月末時点)
http://www.enecho.meti.go.jp/saiene/kaitori/dl/setsubi/201310setsubi.pdf

今回は8~10月末までの3ヶ月分をまとめての公表です。


(クリックで大きく見られます)

このデータを元にグラフを更新しました。

種類別・再生可能エネルギー固定価格買い取り制度開始後の導入・認定量(2013年10月末時点)


(クリックで大きく見られます)

非住宅用太陽光の導入量が8~10月の3ヶ月間で約143万kWと大きく伸びました。バイオマスは3ヶ月で約1万kWの増加。固定価格買取制度開始からの導入量は約11万kWとなり、グラフ上にも現れるようになりました。

再生可能エネルギーの累積認定・導入量比較(2012年7月~2013年10月末)

(クリックで大きく見られます)

10月の認定量は約134万kWと9月の65万kWから倍増しました。うち約86%は非住宅用太陽光です。認定量と導入量の差はほとんど縮まっておらず、導入量は認定量の約22%。取りざたされていた認定取り消しはこの間も行われていないようです。

非住宅用太陽光(10kW以上)の単月認定・導入量推移(2012年7月~2013年10月末)

(クリックで大きく見られます)

4月以降、導入量、認定量ともに低迷していましたが、前述の通り10月に認定量が急増しました(とはいえ、ピークの2013年3月と比べると約15%)。導入量も10月単月で約57万kWと制度開始後最も高い値となっています。それでも導入量は認定量の約14%と非常に低い状態は変わっていません。

制度開始から1年以上が過ぎ、問題点を指摘する報道が増えてきています。

太陽光発電、悪質業者を排除…認定取り消し検討
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20140112-OYT1T00935.htm
固定価格買取制度の設備認定、400kW以上から土地確保状況の書類必要に
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20140111/326920/

制度の不備は早めに修正し、よりよい運用が行われることを願っています。


関連ページ
資源エネルギー庁 なっとく!再生可能エネルギー:固定価格買い取り制度
http://www.enecho.meti.go.jp/saiene/kaitori/index.html

当コラム内
固定価格買取制度(FIT)、認定・導入状況
http://www.news.enestudy.com/search/label/%E5%9B%BA%E5%AE%9A%E4%BE%A1%E6%A0%BC%E8%B2%B7%E5%8F%96%E5%88%B6%E5%BA%A6%EF%BC%88FIT%EF%BC%89